
掲載日:2019.02.28
海外農業研修報告書(国際農業者交流協会・オランダ)2月
循環農学類3年 岩﨑 真衣沙
既に寒い日々は過ぎ去り、春のような暖かさになり、また日没までの時間も長くなりとても過ごしやすくなってきました。私のオランダでの生活も残りわずかとなってきました。今までやってきた仕事も残りの回数を数えると片手で数えられる程度になってくるものが多く、大変だと思っていたはずなのに少し寂しい気持ちになります。
今回は、オランダでの生活の総括をしたいと思います。
この一年を振り返ってみて
初めて1年間お世話になるという形で本当にたくさんの経験をしました。搾乳に割く時間がなくなることでその分の自由な時間が生まれます。その時間を何に使ったらよいのか、今回私は仕事として牛床をきれいにしたり、餌の用意をしたり、夏は放牧させたりとすることがたくさんありました。とても忙しく大変な日々でしたが充実していました。毎日牛と顔を合わせるので個々の牛の特徴を少しずつ掴めてくるのでとても楽しかったです。この牛はこんな顔で模様はこんなで、性格は落ち着いていたり、そうじゃなかったり。この牛はこのベッドが好きで、この牛は気が強い、弱い。ロボットに進んで行く、行かない牛、などたくさんのタイプがいて少し人間味を感じるなと思いました。牛の特徴を覚えておくと、仕事をする際に目的とする牛の番号を探さなくても後ろ姿だけで見つけることができるので、仕事がとてもスムーズになります。十人十色ならぬ、“十頭十色”で濃い日々を過ごしました。
今回私は初めて搾乳ロボットのある農場に来ました。だからここでの経営方法しかわかりません。今はもっとほかのところも見てみたいと強く思っています。私のところは家族経営でしたが、私と似たような環境の農場、また大きな会社のような農場、ロボットを持っていてかつ他のこと(お店を持っている、加工場を持っている等)を同時にしている農場など、もっとたくさんの経営スタイルを見てみたいです。
期間が長いようで、学ぶには短すぎる1年でした。やりきったという気持ちは正直あまりありません。もっと行く前に学んでおけば良かった、もっと専門用語、言葉を知っていればと思うことがたくさんあります。普段仕事をしていて、今の自分に何が足りないか、何がしたいのかと考える日々が多々ありました。日本に戻った後はもっといろんな農場を見て回りたいし、たくさんの本も読んで勉強しないといけないなどと様々なことを考えています。これからのことを考えるととてもわくわくします。だからやりきったというより、私の今後の成長の1つの過程になったのではないか、という気持ちのほうが大きいです。2018年、オランダに行って様々な経験をした1年間は、私にとって大切な思い出で、経験です。私はこの酪農で、ロボットで、オランダで得られた気持ちや経験を大切にしたいです。