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掲載日:2019.02.28

2018年度 JICA日系研修員研修成果報告会

 「ブラジルに帰る時はスルメを持って帰りたい」と話していたのはJICA研修員足立原るみさんです。12歳の時にブラジルに移住し、それから更に12年後にJICA研修員として、本学石井智美教授の「食品科学と栄養管理」コースに派遣されました。長年日本語を使っていなかったのにもかかわらず滞在中に見事日本語能力試験1級に合格した足立原さんは、プレゼンテーションも日本語で行い、ブラジルと日本の食文化の違いや本学食堂での研修、京都や新潟等での研修の内容を交え、食と健康の繋がりを発表しました。平均寿命世界第1位の日本に対し、ブラジルは74位とその差は大きく、足立原さんは本来の日本食とブラジルの日本食、調味料の成分の違い、また食事の回数の違い等に着目。日本食が健康食と呼ばれる所以を考察し、「将来はブラジル人の栄養管理に役立つ人材として活躍したい」とその報告を締めくくりました。ちなみにご家族からのリクエストで炊飯器を持って帰るそうです。
 そしてもう一人、笑顔がとても素敵な亀井斉藤ユーリアさん。彼女は金子正美教授の研究室で「GIS・GPS・リモートセンシング技術による農地・森林評価及び野生動物生息地の管理手法」コースで研修を行いました。このコースは、ドローンを使って地表のデータを採取し、農林に関する地質調査や環境保全等を行います。昨年は台風や地震に見舞われたので、その技術を今回の震災に役立てることもでき、農林以外のことを学ぶことができました。また、「蚊を媒体とする疾病がどのように分布・伝染するか」についても、GIS技術を活用して調査の補助を行いました。毎週木曜日にはボランティアグループが主催する日本語交流会にも熱心に参加していました。帰国後は大学へ戻り、勉学に励むそうです。
 足立原さんも亀井さんも、10か月という長いようで短い期間でしたが、本学の学生とも交流をし、日本文化も大いに堪能できたと話していました。
 お互いに地球の裏側に位置する日本とブラジル。距離は遠くても日本の文化は生きています。ここで身に着けた知識や技術を、これからも大いに活かしてくれることを期待します。

酪農学園大学社会連携センター(2019.02.28)|お知らせ, 全件, 国際交流, 大学HP更新用

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