社会連携センター地域連携課主催の「人と動物の素敵な関係講座」が、6月17日(日)、研修館で開催され、29名の参加がありました。
講義1は、獣医保健看護学類浅川満彦教授(獣医寄生虫病学ユニット)が、「動物園、水族館獣医師とその飼育動物の健康維持に関する講座」をテーマに行いました。浅川先生は獣医学とはどのような研究分野で、獣医師とはどのような職域なのかという基盤情報について説明され、動物園水族館の目的、そこで働く獣医師の役割や状況を解説されました。実際に動物園水族館で獣医師として働くためには獣医師技術のみならず、様々なスキルが必要であること、さらに深く学ぶためには国外専門職大学院などで学ぶことの重要性を話され、自らが英国野生動物医学課程で学んだ内容を説明され、講義は終了しました。
講義2は、獣医保健看護学類郡山尚紀准教授(動物行動生態ユニット)が、「あの時にやっておけばよかった!とっても大切な子犬と子猫のしつけ」をテーマに行いました。郡山先生は、犬にとっての社会化期である3~6ヶ月において、様々な感覚が発達する時期である為、基本的な生活習慣や生活環境、仲間や群のルールを学ぶ時期であり、この時期のしつけの重要性を説明されました。人との生活ルールの教え方として、無条件反応を利用することや報酬の適切な提示と消失による褒めて伸ばすこと、自ら学ばせること、5つの自由(水と食事、健康、安全な場所、犬らしさ、精神的な安心)を与えることが必要であり、基本的なしつけを通した飼い主と動物のコミュニケーションの方法を学習していくことが、問題行動の予防につながるとまとめられました。その後、先生のしつけている犬や参加者が連れてきた犬をモデルにして、しつけの方法やコミュニケーションの取り方、エサのやり方などを実践され、講義は終了しました。