エクステンションセンター生涯学習課主催の「獣医の卵たちによる勉強会」が、12月2日(土)、3日(日)の2日間、研修館で開催されました。受講者は、2日が43名、3日が37名で、小学生から80代の方まで、幅広い年齢層の方々の参加がありました。
この「勉強会」は、愛護法の対象となっている爬虫類、鳥類、哺乳類について、基礎的なことから保全医学について学ぶことを目的としており、今回は、爬虫類と鳥類をテーマに行われました。講師を務めたのは、大学内にある野生動物医学センターを拠点に活動する獣医の卵の学生たち(総勢6名)で、2日の前編では4講義、3日の後編では3講義を行い、指導教授である獣医寄生虫病学ユニットの浅川満彦教授(野生動物医学センター施設長)が、オブザーバーの形で、学生たちの発表を見守りました。
学生たちからは、爬虫類や鳥類の分類ごとに体の構造や特徴、分布等を解説。野生動物医学センターが取り組んでいる保全医学の立場から、人獣共通感染症、絶滅危惧種など、人と野生動物を取り巻く環境の変化を説明し、生態系の保護の重要性を訴えました。また、浅川教授からは、「獣医師の中でも専門家が少なく、独学で診療を行っている人が多く、このような勉強会も発展途上であります。この学生たちが、爬虫類医学や鳥類医学の専門家になれるよう見守っていただければ幸いです」と、勉強会の意義を話されました。
講義終了後、参加者の方々は展示された標本を見ながら、6名の学生たちに講義内容で疑問に思ったこと、普段の生活の中で疑問に思っていることなどを質問され、生存していくための進化や退化など、野生動物の生態の面白さ、不思議さを知り、「勉強会」を楽しんでいました。また、一般市民の方々を前に発表をした学生にとっても、プレゼンテーション実践の場として貴重な経験を積むことができ、収穫の多い「勉強会」となりました。
2日の講義内容
講義1:鳥類総論 5年長濱理生子さん
講義2:森林に関連した野鳥(スズメ目)5年佐々木梢さん
講義3:森林に関連した野鳥(スズメ目を除く)5年長濱理生子さん
講義4:河川・湖沼に関連した野鳥、猛禽類 5年近本翔太君
3日の講義内容
講義5:海洋に関連した野鳥 4年内匠夏奈子さん
講義6:海外、動物園・水族館の鳥類 4年大橋赴実君
講義7:爬虫類講義 4年谷口萌さん