エクステンションセンター生涯学習課主催の「人と動物の素敵な関係講座II」が、7月4日(土)午前9時
より、本学研修館で開催されました。受講者は23名で、10代から80代の方までの、幅広い年齢層の
方々の参加がありました。
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講義1は、獣医学群獣医学類遠藤能史講師(伴侶動物医療学分野伴侶動物外科学IIユニット)が「犬や猫の
遺伝的性質を持つ腫瘍性疾患」をテーマに講義をされました。
遠藤先生は、腫瘍を考える上で遺伝性の疾患もあることから、遺伝子の基本構造、悪性腫瘍の定義を解説し、
1つの遺伝子異常から癌になるまでの過程を説明されました。その後、遺伝性腫瘍の代表的症例である
組織球性肉腫について、よくみられる犬種ごとの発病年齢、臓器、症状などを解説されました。「症状に
ついて、左右同時に現れることは少ないため、日常生活での観察とよく動物に触ることによって気付くこ
とが出来ます。中年齢からの定期検査と合わせ、病気の早期発見に努めてください」とまとめられ、講義
は終了しました。
講義2は、獣医学群獣医学類上野博史教授(伴侶動物医療学分野伴侶動物外科学Iユニット)が「遺伝子異
常にともなう犬・猫の神経疾患」をテーマに講義をされました。
上野先生は、発生頻度は多くはないが幼少期に発生する疾患、高齢期に発症する疾患について解説し、代表
的な遺伝性神経疾患であるウェルシュ・コーギーの変性性脊髄症と猫の蓄積病について、症状などを説明
されました。ただ、遺伝子性神経疾患には明確な治療法がなく、「遺伝子検査で異常がみられた場合には
繁殖をさせないこと、つまり不幸な遺伝子を受け継がせないことが大事です」とまとめられ、講義は終了し
ました。
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