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掲載日:2018.12.13

タイ王国 カセサート大学交換留学報告 11月(帰国後)

獣医学類5年 原田優作

留学を通して学んだこと
 私はカセサート大学への留学を通してコミュニケーションをとることの重要性を改めて認識しました。カセサート大学での滞在中、私の周囲に日本語を話せる人はいなかったのでコミュニケーションをとる手段は英語しかありません。また私の英語力はTOEICで500点程度(数年前)であり、テンポよく自由自在に会話できるわけではありません。正直、留学し始めのころは日常会話ですら緊張しました。しかし、留学終盤になると友達や先生との会話を楽しんだり、さらにミーティング等で症例について発言できるくらいになりました。
留学期間中は、もちろん獣医学の勉強がメインであるため、特に英語の勉強をしたわけではありません。ではなぜ英語での会話を楽しめるようになったかというと、“慣れ”が最も大きな理由だと思います。“慣れ”についてもう少し詳しく言うと、ヒトに慣れたこと・耳が慣れたこと・通じないことに慣れたことです。
 まず、ヒトに慣れたというのはその場の雰囲気やシステムになじめたということです。私は日本人と話すときに、特別な事情でない限り英語を使いません。その理由はスムーズに意思疎通をはかれるからです。同様にタイ人にとっても、タイ語を使う方がストレスになりません。なので、もし私が発言しなければその場の会話がタイ語で支配されるということになります。そうならないように日常会話であればくだらない事でも良いですし、ミーティングであればあまり重要ではないかもしれない小さなことでも積極的に発言するように心掛けました。タイ人はフレンドリーな人が多いので、話しかけられて嫌な顔をする人はほとんどおらず、逆に話せば話すほど仲良くなれると思います。また、日本人どうしで会話するときには、これを言うと相手はどう感じるかな?などと考えながら話すことが大切だと思います。しかし、タイの人はストレートに感情を伝え合います。この点は英語で細かいニュアンスを伝えられない私にとっては、あまり気をつかわなくて良いので助かりました。
 次に、日本人と同様にタイ人にとっても英語は母国語ではありませんので、人によってはかなり独特な発音をすることがあります。私にとっては高校時代にCDで聞いた単語の発音がすべてだったので、その単語は知っていたのに聞き取れないということがよくありました。また留学期間中にカセサート大学で開催されたワークショップや海外の大学とのカンファレンスに参加させてもらう機会がありました。ほとんどの方が英語以外の母国語をもつ国出身でありそれぞれ英語の発音も様々でした。それでも何の苦もなく会話しているようでした。この体験を通して、ネイティブの発音にこだわらず、様々な国の人と交流してリスニングの経験を積むことが大切だと思いました。
 最後に、通じないことに対して慣れたということです。留学する前は、文法や単語に100%の自信があり、頭の中で文を組み立ててからでないと発言できませんでした。今でも文法や単語を正確に使うことは重要だと思います。しかし、実際に英語しか使うことができない状況ではとりあえず伝えようとしてみるということが最も大切であると思いました。語彙力が足りなくてもジェスチャーで伝えることもできます。また、こちらが頑張って伝えようとすると、相手も理解しようと頑張ってくれます。具体的には、適切な単語が思いつかないときに文脈から予測して補ってくれたし、文法や単語の使い間違いにより誤解が生じそうになったら、その都度質問してくれて方向修正を行うといったことです。
 これらのことは今思うと当たり前のことであり、今までにも聞いたことがあるような内容だと思います。しかし、今回の留学で実際に経験することにより、私にとっては大きな成長となりました。



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