
掲載日:2018.09.04
海外農業研修報告書(国際農業者交流協会・デンマーク)8月
循環農学類 喜多遼太朗
夏期休暇をいただき、北欧(ノルウェー、ストックホルム)を他の研修生と共に旅行してきました。自分たちで計画を立て、その国、街特有の景色や文化、食を感じることのできた良い旅でした。
友達との他愛のない話から、農業の話まで、幅広く語り合いながら飲むビールは最高でした。
夏期休暇初日に、デンマークでの受け入れ期間、Travel to farm が主催するStudy tour の第一弾(9月にもう1度開催されます)、豚の屠畜所、Danish Crownの視察へ行ってきました。デンマークは養豚産業が盛んで、日本が輸入している豚肉の約16%がデンマーク産です。
そこで、豚がどのように豚肉になっていくのか、その工程一つ一つを紹介していただいました。一番驚いたことは日本に輸出する豚肉専用レーンが存在することです。日本に輸出する豚肉はブロック肉の大きさを±15gに揃えなくてはならず、梱包、肉の見栄えもとても重要視するそうです。流れてくる豚肉を日本に輸出するために、わざわざ従業員が専用の定規を持ちブロック肉の端を切り落とし、重さを確認するという工程。それを見て、“日本気持ち悪いな”と心底思いました。前から思っていた日本の奇麗に対しての考え方や、仕事量に対する生産性の低さなど、日本を外から見る人たちとの関わりで改めて感じました。
少し話が脱線しましたが、日本でも屠畜所を視察したことがなかったので、本当に勉強になりました。衛生管理や、シフトの組み方の話など、デンマークらしさ、みたいなものも感じることもできた良い日でした。
(屠畜所内は撮影禁止であったため、写真はありません。)
農場では時期の早いデントコーンの収穫が終わりました。干ばつの影響で、例年より1ヵ月以上早い収穫になり、収量も良くありませんでしたが、牧場主曰く、思っていたよりは悪くないという話を聞き、少し安心しました。しかし、牧草収量もかなり悪く、給餌量の調整など、試行錯誤をし、冬を乗り越えていくという感じです。
デンマークでは毎年、デントコーン収穫時期にデントコーンの勉強会が開かれています。デントコーンの種類別の収量差や、除草剤別の効果の違い、除草剤を使わないとどうなるかなど、現場を見ながら種子会社などの方々が説明していました。一口にデントコーンといっても種類によって収穫時期や成長速度も違うことが良くわかりました。
夏期休暇が明け、仕事の感覚を取り戻している最中という今日ですが、気付けば研修も折り返し地点です。まだまだやりたいこと、知りたいこと、経験したいことが沢山あります。残り半年という限られた時間をどう使えるかは自分次第なので、頑張っていきます!