酪農学園大学エクステンションセンターは、2018年1月27日(土)、酪農学園ミルク産業活性化推進事業シンポジウム「牛乳の良さを見直そう~牛乳の生産から活用まで~」を、一般社団法人身体開発研究機構の協賛を得て開催しました。本学教員をはじめ3名の講師が、それぞれの立場から牛乳に対する理解を深めてもらうための講演を行い、一般市民、小中学校の栄養教諭、スポーツ指導者、高校生、大学生など約120名の方が参加されました。
まず、本学農食環境学群循環農学類中辻浩喜教授が、「ウシってすごい!!~草から牛乳を作り出す仕組みとその意義~」と題して、草から牛乳を作り出す仕組み、酪農生産における物質循環の重要性などについて話されました。
次に、本学農食環境学群食と健康学類栃原孝志講師が、「朝の食卓だけではもったいない牛乳」と題して、牛乳の種類や成分について説明し、牛乳を飲むことの効能、ペットボトルでの牛乳販売が認められるようになったことでの新たな飲用シーンへの期待などについて話されました。
最後に、東京大学大学院総合文化研究科寺田新准教授が、「運動と組み合わせた牛乳の効果~最近の話題~」と題して、スポーツ栄養学の立場から、牛乳摂取の効用について話されました。アスリートの身体はトレーニングだけで出来上がったものではなく、何を食べたか?ということも重要であり、特に運動後のタンパク質摂取の重要性を示し、タンパク質合成効果についても、牛乳は肉やプロテインサプリメントに比べて差がないことを示し、安価な牛乳の摂取を勧められました。また、牛乳にはスポーツドリンクと同様の電解質量が含まれており、運動後や熱中症予防の水分補給として有効であることを話されました。
講演後、3名の講師に対し多くの質問が寄せられ、活発な質疑応答が行われ、有意義なシンポジウムとなりました。